「任意整理」に関するお役立ち情報
学生の方が任意整理をする際に注意すべきこと
1 学生の方が任意整理をする際に注意すべきこと
学生の方であっても、一定の条件を満たせば、任意整理をすることは可能です。
また、成年(18歳)に達していれば、親などの同意を得なくても、単独で任意整理を弁護士に依頼することができます。
ただし、未就業の学生の方が任意整理をする際には、事実上注意すべき点がいくつかあります。
今回は、その中から、「任意整理後の返済に充てられる金銭の確保が必要であること」と「一定期間クレジットカードの申込みや新たな借入れがしにくくなること」についてご紹介します。
2 任意整理後の返済に充てられる金銭の確保が必要であること
⑴ 任意整理の仕組み
任意整理とは、返済条件について貸金業者等と交渉し、将来利息の免除や、月々の返済額を低減することで、返済の負担を減らしつつ債務の返済を続けるという手法です。
あくまでも、任整整理後も返済を続けていく必要があるという点に注意が必要です。
任意整理後の月々の想定返済額に相当するお金を確保できる見通しがないと、任意整理をすることはできません。
⑵ 収入を確保する
学生の方の場合、一般的には定職に就いていないと考えられます。
任意整理をするためには、毎月の手取り収入から生活費を控除した残額(返済原資)が、任意整理後の想定返済額を上回る見込みがなければなりません。
多くの場合、アルバイト等で定期的な収入を確保する必要があります。
収入が十分得られないとき、そのようなことが想定される場合には、親族等の援助を受けることも視野に入れる必要があります。
⑶ 支出を減らす
返済原資を確保するためには、生活費の節約も大切です。
家計表を作成し、外食や遊興費、サークル活動費用などの支出を見直すべき場合もあると考えられます。
3 一定期間クレジットカードの申込みや新たな借入れがしにくくなる
任意整理を行うと、信用情報機関が管理している信用情報に事故情報が登録されるとされています(いわゆる、ブラックリスト状態)。
これにより、任意整理後、完済をしてから5年間程度は新たな借入れやクレジットカードの申込みが難しくなるといわれています。
就職して安定収入が得られるようになっても、事故情報が登録されている間は、ローンの申込みやクレジットカードの作成ができない可能性があるため、生活設計にも注意が必要です。