「債務整理」に関するお役立ち情報
おまとめローンと債務整理の違い
1 おまとめローンと債務整理はまったく異なる返済負担軽減手段です
おまとめローンと債務整理は、抽象的には、債務の返済負担を軽減できるものであるという点で共通しています。
もっとも、異なる点がいくつかあります。
代表的な相違点としては、法的な位置付けと取り扱える者、経済的信用への影響が挙げられます。
以下、これらについて説明します。
2 法的な位置づけと取り扱える者
⑴ おまとめローン
これまでの借入先とは別の金融機関等から新たな借入れをして、元の複数の貸金業者等に一括返済するという方法です。
法的には、新たに金銭消費貸借契約をするとともに、既存の債務を一括して弁済するということになります。
これにより、返済先を1社にすることで返済の手間を減らせる、金利を下げて返済総額を低減できるなどのメリットが生じます。
おまとめローンは、債務者の方が直接金融機関等から借入れをし、元の借入先に返済をすることになります。
⑵ 債務整理
債務整理には、主に任意整理、個人再生、自己破産の3つの方法があります。
任意整理は、返済が難しくなってきた際に貸金業者等と交渉し、返済総額や分割回数などの返済条件を変更する方法です。
法律上は、和解をすることになります。
弁護士または認定司法書士(個別の債務額が140万円以下のものに限る)のみが、任意整理の代理人になることができます。
個人再生と自己破産は、裁判所を通じた債務整理の手続きであり、法的整理とも呼ばれます。
個人再生は、債務総額を大幅に減額することができ、自己破産は、一部の例外を除く債務の返済義務を免れることができます。
いずれも、弁護士のみが手続き代理人になることができます。
3 経済的信用への影響
おまとめローンは、通常であれば信用情報に事故情報が登録されません。
形式的には、新たな借入れと一括返済を行うのみであるためです。
債務整理をした場合、信用情報に事故情報が登録されると考えられます。
そのため、一般的には、債務整理をすると、事故情報が抹消されるまでの間は新たな借入れやクレジットカードの作成が難しくなります。
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